裏日本観察学会・突撃巡礼隊

各地の寺院や神社、霊場の参詣記、納経帳(御朱印)の記録を中心に、面白スポットや街角で見たものなども紹介します。 ※写真(サムネイル)はクリックすると拡大します。

2017-05

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吉野温泉(平成19年7月8日) 奈良県吉野町

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 山上から下りて、近鉄吉野駅から如意輪寺へと通じる、山に挟まれた道を進む。吉野温泉元湯は温泉谷と呼ばれる、谷間にひっそりとたたずんでいて、ここから吉水神社へ通じる山道もある。
 入浴料は40分で700円。さほど広くない浴槽からは湯があふれ出ている。なまじ大浴場にしたり、露天風呂などを作って湯を薄めるよりも、こういう方が秘湯ムードがあって良い。湯はすこしぬるめで鉄分を多く含んでいる。そのため浴槽の側面を触ると、手に赤さびが着いた。この時間の客は自分一人だけだったので、湯船に横たわるような感じで入っていたら、なんだか眠たくなってきた。こんな宿で一泊しながら、吉野路をゆっくり散策するのもいいだろうな。

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金峯神社(平成19年7月8日) 奈良県吉野町

 吉野水分神社から奥千本へと向かう道をさらに進む。人家は見えなくなり、木々が鬱蒼と茂ってくる。霊域という雰囲気がますます色濃くなってくる。
 視界が開けてくると、金峯神社の鳥居が見えてくる。正面鳥居から駐車場は結構離れているが、それでも正面からお参りしたいので、車を止めて来た道を一反戻り参拝する。

金峯神社・式内名神大社(金峯神社)
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 祭神は金山毘古神。吉野八社大明神の一つ、金精大明神で、吉野山の地主神だという。金峯山の名の通り、大峯は古くは「かねの御岳」と称され、金鉱脈があるといわれていた。東大寺大仏の鍍金のために金を掘ろうとしたら、弥勒下生のための金なのでと蔵王権現から断られ、代わりに奥州金山を教えたという伝説がある。
 修験道では死ぬことを「金になる」というが、金峯山の「金」はゴールドというよりも、死者の集う異界であることを示していると五来重先生は指摘していた。
 なお、たびたび出てきた吉野八社大明神とは、西大寺蔵『吉野曼荼羅図』では次の通り。カッコ内は本地仏。
金峯蔵王大権現(釈迦・千手観音・弥勒)・佐抛大明神(地蔵)・太政威徳天神(十一面観音)・八王子(十一面観音)・牛頭天王(薬師)・勝手大明神(不動)・子守大明神(阿弥陀・地蔵・十一面観音)・金精大明神(阿閦)
20070708201031.jpg20070708201038.jpg義経の隠れ塔は社殿から少し離れた場所に建つ。大峯に入る行者はここにいったん閉じこめられ、闇の中「吉野なる深山の奥のかくれ塔 本来空のすみかなりけり」と唱えるという。
金峯神社の脇には大峯への奥掛け道が延びていた。

20070708201046.jpg吉野水分神社から金峯神社への道の途中に、八社大明神の一つ、牛頭天王社跡がある。見事なまでに跡で、看板がなければ単なる空き地にしか見えない。再建する雰囲気もないようだが、ここに祀られていた牛頭天王はどこに移ったのだろう。

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吉野の山々を望む。


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金峯神社納経朱印

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吉野水分神社(平成19年7月8日) 奈良県吉野町

吉野水分神社・式内大社(吉野水分神社)
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いったん駐車場に戻って、奥千本の方面に向かう。吉野水分(よしのみくまり)神社までの道は細く、対向車が来るたびにひやひやさせられる。
そんな路地といった方がふさわしい道を進んでいくと、朱塗りの鳥居と楼門が見えてきた。

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 本殿は正殿春日造、左右殿流造の三棟が並んだ構造。祭神は天之水分神(正殿)、天萬栲幡千幡比命・玉依姫命・天津彦火瓊瓊杵命(右殿)、高皇産靈神・少名彦神・御子神(左殿)。
 門をくぐると左右に拝殿、本殿があり、通常の社殿が一列に並ぶ構造とは違っている。本殿前の石段には一つ一つ蓮が供えられていた。

20070708200920.jpg20070708200926.jpg 拝殿では女性の宮司が、入峯した山伏の安全を祈願する祝詞をあげていた。本殿の蓮はその行者たちが供えたのだろうか。
 拝殿には子守大明神が祀られ、安産祈願の奉納物が置かれる。当社は吉野八社大明神の一つ、子守大明神にあたるが、「こもり」は「みくまり(水分)」からの転訛。本来、水分神は分水嶺に祀られる神のこと。

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吉野水分神社納経朱印

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吉野の寺社(平成19年7月8日) 奈良県吉野町

 金峯山寺から中千本へと向かう感じで、吉野の寺社を巡る。家々の軒先には、昨日飾られた七夕の竹がサラサラと風に揺れている。さすがに山の中だけあって、日差しは暑いながらも吹く風は涼しく、どれだけ汗をかいても一休みすればスッと引いてしまう。

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 東南院は役行者が金峯山寺を開山する際に、一山の興隆を祈願して巽(東南)に建立したと伝わる。山上ヶ岳に建つ大峯山寺護持院の一つ。
 本尊は神変大菩薩(役行者の諡)。境内には大日如来を祀る多宝塔が建つが、元は和歌山県の野上八幡神社のもの。神仏分離によって当地に移築されたという。


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吉水神社はもともとは吉水院という寺院だったが、明治に神社に改められた。
祭神は後醍醐天皇・楠木正成・吉水院宗信法印。
社殿には勝手大明神が仮遷座されていた。

20070708192734.jpgここは南朝の行宮跡であり、また豊臣秀吉が花見をした際の本陣でもある。
檜皮葺の書院が行宮跡をしのばせるが、かなり屋根が傷んでいるようだ。維持していくのは大変なのだろう。

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勝手大明神の跡に行くと、境内は立ち入り禁止とあった。当社は吉野八社明神の一つ、吉野山口神社。
以前参拝した時は、物静かな神社だったが、残念なことに不審火によって社殿は焼失したという。
吉水神社で再建の協力を求めていたが、火をつけた者は権現の冥罰を今ごろ受けているだろう。


20070708192751.jpg土産物屋が軒を並べる通りから少し外れた坂道をのんびりと歩く。この付近になると観光地というよりも、静かな山村を思わせる。
桜本坊に近づくにつれて太鼓や錫杖の音が響いてくる。本堂では護摩供養が行われ、堂内では行者が一心に般若心経を唱えていた。
本尊は神変大菩薩。護持院の一つで、大海人皇子が桜の吉夢を見たことに由来するという。

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本堂に並んで、聖天堂と弘法大師堂が建つ。
大師堂前には「桜本」の名にふさわしく、枝垂れ桜の巨木が植わっていた。


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 桜本坊の隣に護持院の一つ、喜蔵院が建つ。門の前には蓮の花が一本、華瓶(けびょう)に挿されていた。昨日7日は金峯山寺の蓮華会だったので、そのお供えだろうか。
 本尊は神変大菩薩。堂内には天狗像も安置されていた。吉野には、吉野皆杉小桜坊という大天狗が坐し、その尊像は桜本坊に祀られるが、ここの天狗も小桜坊なのだろうか。


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 各地の山岳霊場には「陀羅尼助」の名を持つ名物薬があるが、吉野にもある。
 「フジイ陀羅尼助丸」を扱う藤井利三郎薬房には昔ながらの看板と主成分オウバク(キハダの樹皮)、そしてシンボルマークである三本足の蝦蟇の像が置かれている。
 自分が良く服用する陀羅尼助は高野山の「大師陀羅尼錠」だが、それに比べるとさらに小さい丸薬で、いかにも昔ながらの霊薬を思わせる。1回9粒服用するとあるので、お土産に購入した。
 ちなみにオウバクは漢方では使わない。こういう日本産の薬種を漢方で処方したものを和漢薬という。

20070708192857.jpgさすがに歩き疲れたので、吉野葛屋で一休み。店内に併設されている茶屋で名物の葛切りを食べる。
黒蜜を付けてプルプル、モチモチした舌触りの葛を食べ、吉野の山々を望むと本当にのどかな気持ちになる。葛切りと一緒に、干菓子にする前の葛粉を固めたものも出された。口に入れると同時にほろほろと溶け、素朴な甘みがする。

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金峯山寺(平成19年7月8日) 奈良県吉野町

 今週末は雨だとばかり思っていたのが、思いがけずに晴れたので、突撃巡礼隊で吉野へ向かうことにしました。学生時代に行ったきりなので久しぶりです。今回は奥千本の方面へも足を伸ばすことにしました。

国軸山金峯山寺・金峯山修験本宗(総本山)
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 下千本にある駐車場に車を止めて、しばらく歩くと吉野山の総門である黒門、さらに歩くと銅(かね)の鳥居へと着く。この鳥居は大峯の発心門にあたり、入峯する行者は「吉野なる銅の鳥居に手をかけて、弥陀の浄土に入るぞ嬉しき」と歌を詠みながら、三度この鳥居の柱を回るという。
 山岳霊場の寺院は鳥居を門とする例が多いが、楼門などが作られる以前の、原始的な結界門が鳥居として残ったのだろうか。

20070708192346.jpg国宝:二王門
二重門型式になっている。
この門をくぐって石段を上ると、本堂のへと至る。
この二王門は北面のため、本堂とは背を向いた形になるが、その理由は大峯へ入る行者が、熊野側よりも吉野側からの方が多くなったため、このような配置になったという。

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国宝:金峯山寺本堂
 本尊は三体の金剛蔵王大権現。役行者が感得した仏で三体は過去・現在・未来を表すという。
 本尊は秘仏だが、堂内には笈に納められた蔵王権現像なども祀られる。乱れた世を救うには荒ぶる力の仏でなければいけないとして、忿怒の相激しい姿をしているが、これも山という厳しい環境で修行するからこそ、自然の持つ畏敬の念がそうさせたのだろうか。
 堂内鴨居上部には、蔵王権現の本地仏である釈迦・千手観音・弥勒の懸仏が掛けられていた。

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威徳天神社と観音堂、愛染堂
 威徳天神は菅原道真で、吉野七社明神の一つ。説話では、日蔵という行者が死後、蔵王権現の導きで大峯の浄土を廻ると、道真は「太政威徳天」となって、もろもろの疫神や雷神を従えているという。怨霊としての天神信仰がうかがえる。

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境内中央には4本の桜と銅製の灯籠が据えられた、区切られた場所がある。
大塔宮御陣地跡だが、吉野はいたるところに南朝の遺跡がある。

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吉野の山々を眺める。

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金峯山寺納経朱印

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谷背のつり橋・十津川温泉(奈良県十津川村) 平成19年4月20日

 昨年の6月、紀伊山脈を縦断するかのように熊野川(天ノ川・十津川)沿いに南下して、熊野三山巡りをした。その道中の景色と自然、そして霊場や温泉が忘れることができず、今年も同じルートをたどって熊野詣でに旅立つことにした。

 五條市から山深い国道168号線を走り、山坂を越えて道の駅吉野路大塔で一休み。京都は7時に出発して約2時間半。まだまだ熊野本宮へは遠い。ここからさらに進むと猿谷貯水池が見えてくるが、水の少なさに驚いた。去年は梅雨時というのもあったが、満々と水をたたえていたのに、やはり暖冬で雪解け水が少ないせいだろうか。
 天ノ川が十津川と名を変えてしばらく走ると、つり橋で有名な十津川村谷背に着く。ここで昨年同様に寄り道した。

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全長297m、高さ54mと鉄線橋としては日本一の長さ。
生活橋として昭和29年に架けられたものだが、今ではすっかり観光名所。


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足場部分は木造で、節穴やすき間もある。
「落ちるわけはない」と分かっていても、歩くたびにミシミシきしむと、少しゾッとする。
地元では通学路であり、原付で渡る人いるとか。ただし観光客は徒歩のみ。


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橋の中央部から十津川を眺める。

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つり橋の全容。橋を渡りきったところには、村会議員の選挙カーが一休みをしていた。


20070424161200.jpg20070424161207.jpg再び国道を走る。
その間の山水の景色は雄大で美しく、特に紺碧の川と木々の緑のコントラストは、格別のものがある。
ただ惜しむらくは、水が少ないこと。昨年、国道沿いで偶然滝を目にし、特に観光化されていない、その自然な姿に心奪われた。今年もそれを楽しみに来たのだが、水がほとんど落ちてなかった。


 さて、十津川村は奈良県有数の温泉地。しかも交通の不便さから、秘湯ムードが漂う。昨年は熊野の奥之院とも呼ばれる玉置神社へ参拝し、それから本宮へと向かったので、時間の都合で温泉には立ち寄らなかったので、今回は十津川温泉郷も目的地の一つとした。
 村内には湯泉地・上湯といずれも魅力的な温泉があるが、今回は国道沿い蕨尾地区にある「わらびを公衆浴場」へ。豪華な設備一切無し、いかにもくたびれたその外観は、逆に旅情を感じさせる。

20070424161215.jpg入浴料は300円。こぢんまりとした浴室には、独特の温泉臭が漂い、小さな湯船から絶えずこぼれ落ちるお湯。さすがは村が「源泉100%掛け流し宣言」を行うほどだ。
少しぬるめの湯だが、普通の人にはこれでも熱く感じるのだろう。ゆっくりつかって長距離運転の疲れをほぐす。窓を開けるとそこには、ダムによって水をたたえた十津川を眺めることができる。

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つげ義春の漫画の一コマを思わせるような、十津川の集落。
素朴な温泉がさらにその思いを、かき立てる。

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山カズ大王

Author:山カズ大王
裏日本観察学会会長
仏歴2518年(昭和50年)生誕

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