裏日本観察学会・突撃巡礼隊

各地の寺院や神社、霊場の参詣記、納経帳(御朱印)の記録を中心に、面白スポットや街角で見たものなども紹介します。 ※写真(サムネイル)はクリックすると拡大します。

2017-09

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松尾大社八朔祭・嵯峨野六斎念仏(京都市右京区松尾) 平成19年9月2日

 松尾大社の八朔祭(八朔:旧暦8月1日のこと)恒例の嵯峨野六歳念仏を見物しました。午後4時からの開始とのことでしたが、到着したのは4時半ごろ。境内に近づくと、にぎやかな太鼓と鉦、笛の音がします。拝殿上では手に太鼓を持った浴衣姿で、踊りが繰り広げられていまました。周囲にはたくさんの人だかりで、中にはかつて踊り手だったのでしょうか、老人が「ホレ、しっかり踊れよ」と、威勢のいいかけ声をかけていました。

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祇園ばやし
大きなおなかのお亀と、僧侶の姿で木魚や太鼓を叩くひょっとこの踊り。演題通りに、祇園祭の「コンチキチ」のリズムを取り入れている。

20070902211729.jpg「六歳念仏」とは言うが、ここでは「南無阿弥陀仏」と念仏を唱える場面はない。
 もともとは鎮魂と除災招福のために、8、14、15、23、29、晦日の六斎日に行われていた踊り念仏が、後生に芸能化したのがものとされる。
四枚獅子
四人の囃子手が太鼓を片手に激しく踊る。

20070902211742.jpg神楽獅子
二人一組の獅子が二頭、舞台を舞う。途中で逆立ちや回転などを披露する。そして、クライマックスは碁盤乗り。
三段に積み上げられた碁盤上で逆立ちすると、周囲からは大きな拍手が。この後、獅子は舞台片隅でしばらく寝入るが、その間にうちわで風を送っていた。いくら涼しくなったとはいえ、あれだけ激しい動きなら、中は凄まじい暑さだろう。

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最後は土蜘蛛が現れて、寝入った獅子に糸を投げつけ、再び起こす。
細長い紙製の糸が、舞台のクライマックスを告げる格好の演出となっている。

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奉納された灯籠が境内各所の
周囲を照らしている。

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知井八幡神社(京都府南丹市美山町) 平成19年8月5日

知井八幡神社
20070806153949.jpgかやぶきの里のはずれにある八幡神社は、知井地区の総社。
祭神は応神天皇。諏訪明神・知井一宮明神が合祀されている。
案内板によると社殿中央には阿弥陀如来も安置されているという。殿内を確認することはできないが、おそらくは八幡大菩薩の本地仏が神仏分離をかいくぐって、現在も祀られているのだろう。

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拝殿と四脚門。



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普明寺(京都府南丹市美山町) 平成19年8月5日

異月山普明寺・曹洞宗
20070806153801.jpgかやぶきの里の奥に普明寺は建つ。
本堂と庫裏が一体となった小さなお寺。
お盆の前らしく、境内には施餓鬼旗がはためいていた。

20070806153812.jpg本尊は聖観世音菩薩。
堂内には施餓鬼棚が設えてある。

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地蔵堂と普明寺納経朱印

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美山の茅葺き民家(京都府南丹市美山町) 平成19年8月5日

20070806153419.jpg美山町は茅葺き民家が多く残されている町。美山かやぶき美術館もそんな民家を利用した、小さな美術館と民具資料館だ。
中に入ると陶芸展を行っていた。のんびり眺めていたら、涼しい風がスゥーと吹き抜けていく。こんな風を「極楽の余風」と言うそうだが、油照りの市内を忘れてしまいそうになる。
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府道368号線沿いにある「神田の名水」。

20070806153514.jpg「美山北かやぶきの里」を散策する。さながら昔話に登場するような景観。
着くまでは一種の時代村の様な場所かと思っていたが、現在も普通に生活している民家ばかりだった。

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タイムスリップしたような眺めが広がる。

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百合とリアトリス

テーマ:レトロを巡る旅 - ジャンル:旅行

平成19年空也滝(京都市右京区) 5月3日

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月輪寺の参詣を終え、滝入口へと戻ってきた。せっかくなので空也滝へも足を延ばす。
しばらくは何もない山道だが、しばらくすると宗教団体の参籠所とおぼしき建物に出る。何となく路地裏を歩いているような気分になりながらも、そこをさらに進みと「空也」と書かれた木の鳥居へと着く。

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鳥居を抜けると、空也滝が見えた。その名の示すとおり空也上人の修行地。
周囲には不動尊や役行者などの石像が祀られ、行場としての雰囲気がある。


テーマ:ちょっとおでかけ - ジャンル:旅行

月輪寺(京都市右京区) 平成19年5月3日

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 月輪寺はいまだに車道がなく、徒歩しか参拝手段がないという、大変不便な場所に建つ。清滝からは林道を通って空也滝口までは車で行けるが、それからは山道を1時間ばかり歩かくことになる。
 「行こう、行こう」と思ってはいたが、なかなか実行に移せなかった理由はそれだが、どこも混雑すると分かっているGW中は遠出する気もないし、天気も良いので、ハイキングを兼ねて、お参りすることにした。
月輪寺入り口

20070504153534.jpg20070504153542.jpg登り始めは、つづら折りの坂道が続くが、それも思ったほど急ではなかった。松林の間では松葉が地面を覆っているので、足の感触が柔らかい。
松や杉の針葉樹林を過ぎると、ブナ林へと変わる。そのころになると道もなだらかになる。


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再び杉林となり、それを抜けると月輪寺が見えてきた。入り口には寺まで1時間かかるとあったが、思いのほか速く30分ほどで到着した。木々の間にぽっかりと俗世から隔絶された、まるで隠れ里にでも来たような気持ちになる。

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境内に立つ親鸞聖人像。古くから念仏道場として知られ、空也、法然、親鸞も当地を訪れている。
この日はハイカーがたくさんみえていて、山中の狭い境内にもかかわらず、にぎわいをみせていた。
山号:鎌倉山
寺号:月輪寺
宗派:天台宗

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本堂と三祖堂(法然上人二十五霊場第十八番)。
本尊は阿弥陀如来で、本堂内には五大明王や四天王が安置されている。三祖堂には釈迦如来の左右に、法然上人(円光大師)と親鸞聖人(見親大師)が祀られていた。ちなみに三祖のうち、もう一祖は法然に帰依した九条兼実(法名:円証)。

 車道もない、徒歩しか交通手段のない大変不便な場所だが、中年と高齢の尼さん2人でお寺を守っている。歴史は古いとはいえ檀家もなく、しかも場所が場所だけに、堂宇を維持していくのは並大抵の苦労ではないと思う。納経を書いてくれた尼さんは80才過ぎだという。いやはや、頭が下がるばかりだ。

20070504153636.jpg20070504153644.jpg時雨桜。
親鸞聖人が北国に左遷された時、自らが植えた桜が、涙を流すようになったので、この名前がある。実際に近寄ってみると、葉の先から雫が垂れていた。空也の滝のしぶきが風に乗り、この桜で結露してこのようば現象になるとはいうが、それにしてもこの桜だけがそうなるのであれば、不思議なことだと思う。

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愛宕権現堂と天然記念物の石楠花。

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月輪寺納経朱印

法界寺(京都市伏見区) 平成19年3月24日

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醍醐寺からは南に下がった静かな住宅地に法界寺は建つ。
元は日野氏の氏寺で、通称は「日野薬師」。
日野出身の親鸞や富子ともゆかりの深い寺。
山号:東光山
寺号:法界寺
宗派:真言宗醍醐派

IMG_2027.jpg国宝:阿弥陀堂
七間四方の巨大なお堂で、中には国宝の阿弥陀如来が祀られる。天井には飛天が、柱には金剛界曼荼羅の諸尊が描かれ、往時の人はさながら極楽浄土をイメージしたのだろう。
丈六の阿弥陀像の周囲を回りながら、「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」と念仏を唱える。

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重文:本堂(薬師堂)
阿弥陀堂に対して本堂の方が少し小さい。
本尊は薬師如来。伝教大師作と伝えられ、日野資業が当所に安置したのが法界寺の始まりという。

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日野薬師は乳薬師ともいわれる。
内陣と外陣を区切る格子には、安産や子供の健康を祈る
大量のよだれ掛けが奉納され、内陣の様子は分からないほどだ。

IMG_2031.jpg境内の様子
観光コースとは大きく外れた場所だが、
親鸞聖人ゆかりの地とあって
浄土真宗の門徒さんのお参りがある。

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法界寺(阿弥陀堂・薬師堂)納経朱印


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近くに本願寺別堂日野誕生院が建つ。
文化年間に西本願寺が親鸞生誕の地を顕彰するため、
法界寺より境内地を譲り受けて建立した。
院号:誕生院
宗派:浄土真宗本願寺派

IMG_2036.jpgIMG_2035.jpg本堂は昭和6年に建てられたもの。真宗寺院に珍しく回廊造り。
本尊は阿弥陀如来。両脇に親鸞聖人童形図と父親の日野有範像を安置する。


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門前の誕生院保育園の一角に、親鸞聖人のえな塚と産湯井戸がある。法界寺からはちょうど裏手の場所。
えな塚は土饅頭に石を置いただけの簡単なもの。えなとは出産時に排出された胎盤・卵膜などのこと

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醍醐寺三宝院(京都市伏見区) 平成19年3月24日

IMG_2023.jpg国宝:唐門
門には菊と桐の紋が施されている。
三宝院は醍醐寺座主の住房で、
桃山期には門跡となった。
現在も醍醐寺の中核となる塔頭。

山号:深雪山
寺号:醍醐寺
院号:三宝院
宗派:真言宗醍醐派(大本山)

IMG_2024.jpg式台玄関
三宝院は国宝の表書院や長谷川等泊の障壁画、庭園など見所は多いが、残念ながら堂内はすべて撮影禁止。
庭園は秀吉ゆかりらしく、ひょうたん形に植えられた苔がある。
本尊は弥勒菩薩。


IMG_2025.jpg三宝院拝観後は春の特別展ということで霊宝館が開館していた。国宝の五大尊や訶理帝母、薬師如来、文殊渡海図などを閲覧。まさに眼福、眼福といったところ。

霊宝館付近は塔頭が並び、さながら時代劇のワンシーンのようだ。

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三宝院納経朱印

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醍醐寺・下醍醐(京都市伏見区) 平成19年3月24日

IMG_2021.jpg上醍醐の参詣も無事に終えて、今度は下醍醐をお参りする。仁王門は工事中で全体がシートで覆われていた。

さて、醍醐寺といえば豊臣秀吉の花見で知られるように桜の名所。境内のいたるところには、ぼんぼりが飾られ花見の準備中。まだまだ花見を楽しむには早いが、それでも枝垂桜など、一部は開花していた。
山号:深雪山
寺号:醍醐寺
宗派:真言宗醍醐派(総本山)

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重文:清滝宮本殿

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国宝:五重塔
醍醐天皇の追善のため建立された塔で、
現存では京都最古。
雨空のため綺麗に写真が撮れなかった。

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祖師堂
弘法大師と理源大師を祀る。

IMG_2017.jpg真如三昧堂
真如苑が建立したお堂で、大日如来と涅槃釈迦如来を祀る。
真如苑教祖の伊藤真乗は、醍醐寺で修行した経歴があるため関係が深い。

IMG_2018.jpg不動堂
五大明王を祀る。有名な「五大力さん」こと仁王会(にんのうえ)は
ここで行われる。


IMG_2020.jpg国宝:金堂
醍醐天皇建立の釈迦堂を、
秀吉が移築・再建したもので和様建築。
本尊は薬師如来、脇侍は日光菩薩・月光菩薩。


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醍醐寺(金堂)納経朱印

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醍醐寺・上醍醐(京都市伏見区) 平成19年3月24日

 大学時代から長年かけて巡ってきた西国三十三観音霊場も、いよいよ最後の札所の醍醐寺。京都に移り住んで何年も経つのですが、なぜか醍醐寺へはお参りしてこなかった。市内だと「いつでも行ける」という感覚があったのかもしれないが、同時に「最後はいつまでも残していたい」という感情も同居していたのかもしれない。

 醍醐寺の伽藍は笠取山の麓(下醍醐)と山上(上醍醐)に分けられるが、第11番札所准胝堂は上醍醐に建つ。ここへは小一時間ほど山道を登っていくしか交通手段はないので、ハイキング気分半分で打ち納めの参拝とする。

IMG_1989.jpg上醍醐への表参道。
醍醐寺は当山派修験の本山でもあるので、山岳信仰の霊場らしく入り口には鳥居が立っている。“寺院に鳥居”というと奇異に感じるが、山岳信仰の霊場では多くその例が見える。これは楼閣建築の門が作られる以前の、原始的な聖俗を区切る門の名残が、鳥居として残ったのだろう。
山号:深雪山
寺号:醍醐寺
宗派:真言宗醍醐派(総本山)

IMG_1990.jpg女人堂。
かつて上醍醐は女人禁制だったので、
ここで女性は山上を遙拝した。

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上醍醐への山道

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不動の滝
ここには小さな休憩所が設けられている。

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音羽魔王大権現の祠
かつてここに「天狗杉」という杉があったが、枯れてしまったのでその跡に天狗を祀る祠を築いたという。

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さらに山道は続く。


IMG_1995.jpg国宝:清滝宮拝殿
醍醐寺の鎮守社の拝殿で懸造構造。祭神の清滝大権現は弘法大師が学んだ青龍寺の守護神という竜女。本地仏は准胝観音・如意輪観音とされる。

IMG_1996.jpg醍醐水
醍醐寺開山の聖宝(諡号:理源大師)が地主神より湧水を与えられ、醍醐水と名付けたという。醍醐とはバターのような乳製品で最上の味を意味し、そこから仏法の、特にここでは密教の教えを差している。
残念ながら醍醐水は渇水のため飲むことはできなかった。
開山縁起や清滝大権現への信仰からみても、ここは古代水神信仰の山だったのだろう。東山沿いの西国霊場には清水寺・今熊野観音寺(泉涌寺塔頭)のように、水にかかわる札所が並ぶ。水の持つ潤いの力に観音菩薩の慈悲を重ねたのだろうか。

IMG_1997.jpgIMG_1998.jpg准胝堂(西国第11番札所)
本尊は准胝観世音菩薩。観音の一つとされるが、正しくは准胝仏母と呼び、仏を生み出す智慧そのものを尊格とした。
打ち納めということもあり、何やら感慨深く参拝。読経を終えてお堂からですと雨が降り出してきた。お釈迦様が生誕された時、竜王が甘露の雨を降らせたのだから、この雨も西国巡礼を終えたことを賛嘆して、仏天が降らせた雨だろうと勝手に解釈した。

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国宝:薬師堂
上醍醐では最古の建築で、保安2年(1121)の建物

IMG_2000.jpg五大堂
本尊は不動尊・降三世明王・軍荼利明王・大威徳明王・金剛夜叉明王の五大尊。堂前には柴燈護摩壇が設けられている。
堂内は護国経典の一つ『仁王般若波羅蜜多経』の教えに基づいて、諸尊が祀られる。

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重文:如意輪堂


IMG_2004.jpgIMG_2005.jpg重文:開山堂
開山の理源大師と初代座主観賢僧正を祀る。理源大師は大峯の奥掛けを再興させたので、真言宗系の修験道では特に崇拝される。

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上醍醐陵
白河天皇皇后はか二皇女の陵墓。

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上醍醐からの眺め


IMG_2013.jpgIMG_2011.jpg山上への道には、金剛界曼荼羅三十七尊の梵字と尊名が刻まれた丁石が立っている。また常夜灯にも丁石同様に三十七尊が記されていた。

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上醍醐寺(准胝堂・五大堂)納経朱印

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伏見稲荷大社(京都市伏見区) 平成19年2月3日

20070210155405.jpg 節分なので久しぶりに伏見稲荷へお参りに行く。普段から日曜日は参拝者は多いが、今日はそれにも増して多い気がする。天気もいいので神門や社殿の朱色がよく映えていた。

20070210155834.jpg 稲荷五社大明神の現在の祭神と、かつての本地仏は次の通り。
下社(中央座):宇迦之御魂大神(如意輪観音)
中社(北座):佐田彦大神(千手観音)
上社(南座):大宮能売大神(十一面観音)
田中社(最北座):田中大神(不動尊)
四大神社(最南座):四大神(毘沙門天)


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 本殿の参拝を済ませ次に奥社へと向かう。その間あるのが有名な千本鳥居。小振りな鳥居がトンネルは幻想的な世界だ。宗教施設はこのような演出によって、非日常の空間へと誘ってくれるのだろう。鳥居を抜けると一般に「奥社」と呼ばれる社に着くが、厳密には奥社遙拝所。稲荷山の峯々を拝む場所だ。ここは命婦谷と呼ばれる。

20070210155456.jpg 命婦(みょうぶ)とは四位、五位以上の女官のことだが、稲荷社では眷属の狐のこと。特に次の三狐は鎌倉期の文献にも登場する。
三ノ峯:命婦・阿小町(文殊菩薩)
二ノ峯:黒尾(弥勒菩薩)
一ノ峯:小薄(普賢菩薩)
 狐が稲理の眷属とされるのは、“きつね”はケツネの転訛で、ケは食べ物を意味する古語。ツは接続詞の「の」。ネは根と同意。だからケツネとは「食べ物の根源」を意味する言葉であり、稲荷神は食をつかさどる神であるからこそ、その音から動物のキツネと結びついたのだろう。

20070210155511.jpg ここから稲荷山へ向かう道の途中に伏見神宝神社へ通じるわき道がある。そこからさらに奥へと進むと「弘法ノ滝」に着く。稲荷山は各所に滝があり、それぞれが行場となっているが、ここは弘法大師を祀った“社”が建つ。鳥居の扁額に弘法大師と記されるなど、神仏分離の姿に慣れきった人なら異様に感じるかもしれない。
 弘法大師と稲荷明神は縁が深く、東寺造営のために稲荷山の木を切ったことで淳和天皇が病にかかったと託宣が下り、従三位下の神階を授けた。これが稲荷が地域神から国家神へと変貌する一因となる。鎌倉期には弘法大師が稲荷をこの地に祀ったという伝説まで生まれ、東寺の鎮守、真言宗の守護神という性格も誕生する。現在でも稲荷祭では御輿が東寺門前に集い、僧侶による供養が行われる。

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 再びお山巡りの参堂へと戻り、三つ辻、そして四つ辻を目指す。奥社への千本鳥居とは異なり、ここからの鳥居はそれなりの大きさで、たまに石鳥居も混ざっている。

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 四つ辻から少し高台の荒神峯に、田中社神蹟「権太夫大神」の社が建つ。神蹟とは稲荷大神が降臨した場所とされる。

20070210155534.jpg 四つ辻から一ノ峯へと向かう左回りのコースを進む。ここからはいったん、ゆるやかな下り坂となる。
 途中にある口から水が流れ出る狐像に出会う。ここは「眼力大神」の社で、名の通り眼病平癒のご利益がある。稲荷山には数え切れないほどの「お塚」と呼ばれる、小さな神々が祀られている。それぞれ信者が自分たちの信仰する何某稲荷などを祀ったものだが、その中にはこのように特に大きく祀られるお塚もある。

 ここから御膳谷を過ぎるとやや上り坂となり、さらに薬力社、おせき社、御剣社などを過ぎるころには石段も急になってくる。そうすれば一ノ峯ももうすぐだ。

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一之峯は上社神蹟「末廣大神」の社が建つ。石碑の周囲には奉納された小さな鳥居が山積みされている。いずれの神蹟も特にお塚の数が多い。

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 一ノ峯から石段を下りてしばらくすると二ノ峯に着く。ここは中社神蹟「青木大神」が祀られる。


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 三ノ峯には下社神蹟「白菊大神」が祀られる。ここから石段を下りると四つ辻へと再びもどる。


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 かわぐちかいじが奉納した鳥居を発見。さまざまな人の稲荷に対する信仰の篤さをうかがわせる。
 四つ辻から三つ辻へもどり、今度は八嶋ノ池を目指すコースをたどる。


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 毎日新聞社が建立した「毎日大神」と「広告(ひろつげ)大神」の社。この参道にはいろいろと個性的なお塚や稲荷社が並ぶ。

20070210155715.jpg 奥は「豊川大神」の社。愛知県豊川市の豊川稲荷(妙厳寺)の陀枳尼真天を祀る。ダキニ天は仏教守護神であり、同時に血肉を食らう荒ぶる鬼神であるが、中世より稲荷として信仰されるようにもなった。豊川稲荷はその一つで神道系ではなく仏教系だが、ここでは神道方式で祀られる。その隣の「五社大神」の社にも豊川陀枳尼真天と岡山の最上稲荷(妙教寺)こと最上位経王菩薩も合祀されている。また弘法大師や不動尊、地蔵尊などの社も並び、仏が何の違和感なく神道式に祀られている。


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 「阿佐田哲也大神」はあの『麻雀放浪記』の作者、阿佐田哲也を新日本麻雀連盟によって神として祀ったもの。参道から少し外れた場所にあるから分かりにくいかもしれないが、麻雀好きはぜひお参りしよう。

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大日本大道教本部は中国風の外観で、正面には道教の神像が祀られている。その隣には鬼法教総神苑。ここは鬼子母神を祀る仏教系教団のようだ。ここ以外にも伏見稲荷大社とは異なる宗教法人の施設が参道には存在する。別に伏見稲荷と対立しているわけではなく、自分たちの教団、教義を掲げながらも同時にお塚を祀り稲荷山と溶け込んでいるようだ。
 この付近に来るとお山というよりも、民家の路地になるが、家と家の間にもお塚は点在する。

20070210155816.jpg 八島ケ池の隣に四大神神蹟「大八嶋社」がある。ここは他の神蹟と異なり社殿も石碑もなく、禁足地に生える木々を拝む形になる。
 ここまでくると本殿へはもうすぐだ。奥社遥拝所からここまでの所要時間は約1時間30分。日も傾き始め社殿の白壁が少しだけ赤く染まってきた。

テーマ:神社めぐり - ジャンル:旅行

福知山温泉(京都府福知山市) 平成19年1月29日

 福知山市街地から少し外れたところに養老水公園がある。その近くに福知山温泉「養老の湯」がある。その前に、名水養老水という看板に引かれて水を飲みにいった。公園から少し下がった場所にその水は湧いていたが、なんだかよどんだ雰囲気で飲む気にはならなかった。

 さて、入浴料は700円と少し高めだが建物は料亭を利用したもので、本格的な庭園も造られて眺めは抜群。お湯はこれといった特徴はないものの、露天風呂も豪勢なもの。ライトアップはされていたが、もう少し明るいうちに来たらよかったかな。
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京都府福知山市字長田小字宿81-33

テーマ:温泉旅行 - ジャンル:旅行

久美浜温泉(京都府丹後市久美浜町) 平成19年1月26日

20070202134850.jpg 丹後地方には意外と温泉が集中しているが、そのうちの一つ久美浜温泉湯元館に立ち寄る。ここは会長に故郷、香住出身で「食いだおれ」の創業者、山田六郎が開発した温泉だ。

京都府京丹後市久美浜町平田1106-4

 ここは旅館だが400円で入浴のみもできる。浴場に入ると独特の温泉臭がする。透明なお湯で源泉掛け流し。油温も熱く体がしゃきっとする。露天風呂は巨大な岩肌に沿って作られた広々としたもの。滝のようにお湯が落ちるというなかなか凝った演出。しかも山田六郎の銅像まで立っていた。


 その後、小天橋にそって車を走らせ、途中で名物のカキを買う。殻付きで1個70円という安さでが、風評被害によるものだろうか

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切戸文殊・天橋立(京都府宮津市) 2月26日

20070202134553.jpg 久しぶりの里帰りだが、通常ルートではなく丹後を回って帰ることにした。その道すがら天橋立に13年ぶりに立ち寄ることにした。まず初めに日本三大文殊菩薩の一つ切戸文殊(きりどのもんじゅ)にお参りする。
山号:橋立山
寺号:知恩寺
宗派:臨済宗妙心寺派

20070202134636.jpg 本尊は文殊菩薩で、寺伝では伊弉諾尊・伊弉冉尊が国作りの際に、当地の荒ぶる竜を鎮めるために、文殊菩薩を祀ったのが始まりという。ちなみに日本三大文殊菩薩とは山形の亀岡文殊、奈良の安部文殊というが、京都の黒谷文殊や大分の国東文殊など少なくとも8ヶ所以上は確認したことがあるが…
文殊堂
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堂内に飾られていた弓矢の的の絵馬
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境内の様子
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「知恵の輪」と言われるが実際は江戸期の灯台跡


20070202134737.jpg橋立に渡る途中で、船が通れるように可動橋が作動した。天橋立も台風で松が倒れたり、侵食による被害など、いろいろと大変なようだ。


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橋立明神社と名水の磯清水。明神はもともと知恩寺の鎮守社と伝わる。磯清水は海に囲まれているにもかかわらず、塩味のしない不思議な井戸。

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名物の「智慧の餅」

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智恩寺納経朱印

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東寺・初弘法(京都市南区) 平成19年1月21日

IMG_1475.jpg 京都で生活するようになって8年目になる。その間、弘法市へは何度か行くことはあったが、初弘法はなかった。今年はうまい具合に日曜日と重なったので東寺にお参りに行くことにした。
 境内は相変わらずの人人人…。それにしても屋台の食べ物って、どうしてこんなに美味しそうに見えるのだろう。取りあえず油で揚げたサツマイモから攻めよう。
大勢の人で賑わう東寺

八幡山教王護国寺(東寺)・東寺真言宗(総本山)IMG_1469.jpg 21日は弘法大師が高野山へ入定された日。御影堂へお参りに行くが、さっき食べたイモでむせてしまいしゃっくりが止まらない。幸いお茶の接待所があったので、ひとまず落ちついてから。 
国宝:教王護国寺大師堂(西院御影堂)

IMG_1470.jpg尊勝陀羅尼供養塔の周りでは、
台座の亀をなでようと、人だかりができていた。


IMG_1471.jpg境内には骨董屋が多く市を開いている。
どう見てもガラクタでしかないような物も多く目に付くが、
こういった物の中から掘り出し物を探すのが面白いのだろう。
以前から集めている招き猫や福助がないか見てみたが、
いまいち気に入る物はなかった。
結局、酒饅頭に大福餅など、お菓子だけを買った。
修行大師

IMG_1472.jpg金堂。
内陣には本尊の薬師如来、脇士の日光菩薩、月光菩薩。
本尊台座の周囲に十二神将が祀られる。
国宝:教王護国寺金堂



IMG_1479.jpg 東寺の北側には洛南高校と塔頭寺院が並んでいる。そこから観智院から南に入る道へと歩みを進めると、波切不動尊を祀る小堂がある。この周囲は東寺執行職の屋敷跡であった場所だ。


IMG_1481.jpg
波切不動堂の敷地には石上神社やさまざまな祠が並ぶ。

IMG_1480.jpg IMG_1476.jpg
お堂の内部は少し掘り下げられている。賑やかな東寺とは対照的なほど、静かな場所だ。

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化粧地蔵

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東寺御影堂納経朱印

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Author:山カズ大王
裏日本観察学会会長
仏歴2518年(昭和50年)生誕

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