裏日本観察学会・突撃巡礼隊

各地の寺院や神社、霊場の参詣記、納経帳(御朱印)の記録を中心に、面白スポットや街角で見たものなども紹介します。 ※写真(サムネイル)はクリックすると拡大します。

2007-03

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小國神社(静岡県森町) 平成19年3月3日

20070306152539.jpg 「森の石松」で知られる森町にある、小國神社に着いたのは4時過ぎだった。春野町側から南下する道順で来ると、桜並木を通りぬける。春になると花見の絶好ポイントなのだろうか、駐車場が数多く設けられていた。 表参道にも広い駐車場があり、その一角に梅林や花菖蒲園がある。それぞれの季節の花を楽しむことができるようになっているようだ。
社号:小國(おくに)神社
遠江国一宮

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巨大な杉木立に囲まれた参道。
この参道には、勅使専用の参道があったという。

20070306152701.jpg事待(ことまち)池。
この池に鯉を放すと願い事が叶うという。仏教儀式の放生会(ほうじょうえ:捕獲された虫魚鳥獣を放ち、殺生を戒める儀式)が変化したものだろうか。またこの水はイボ取りの霊験があるという。
池奥に祀られているのは八王子社。

20070306152652.jpg全国一宮等合祀殿。
各国の一宮が祀られるとあるが、祭神を見る限りでは、一宮に限らず式内式外二十二社や如法経三十番神などから取り上げたと思われる神々も合祀されている。

20070306152635.jpg社殿に着くと、そろそろ社務所を閉じようとしている最中だったので、先に納経朱印をお願いする。
祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)、本地仏は大日如来。小國(をくに)の名称は出雲の大社(おほやしろ)に対しての美称で、古くは許当麻知(ことまち)神社と称したという。「ことまち」は“願い事のままに叶う”の意味という。

20070310151938.jpg
小國神社納経朱印

テーマ:神社めぐり - ジャンル:旅行

秋葉総本宮秋葉神社(静岡県浜松市春野町) 平成19年3月3日

20070306152153.jpg 「アキバ」といえば「萌え〜」のイメージがつきまとうが、東京の秋葉原は秋葉神社が鎮座していたことが地名の由来だ。防火のご利益だからアキバで「もえる」のは本来おかしいはずだが…。
 さて、そんな全国の秋葉信仰の中心となる秋葉山を目指して、天竜川沿いに車を走らせる
 国道152号線から雲名橋を渡りスーパー林道を上る。蛇行は多いが思ったよりも道幅があるので、走行はさほど苦労しない。辺りは杉だらけなので、花粉症の人にはとどめの一撃になりそうだ。

20070306152013.jpg20070306152047.jpg標高866mの山頂付近に秋葉神社上社は建つ。山上とは思えないほど広大な駐車場と巨大な鳥居。そして整備して真新しい境内地が広がる。
社号:秋葉総本宮秋葉神社

20070306151856.jpg祭神は火之迦具土大神。旧称は秋葉大権現といい、本地仏は聖観音。別当は秋葉寺(しょうようじ)。真言系修験の霊山で三尺坊という行者が天狗となったという。後に秋葉寺は曹洞宗可睡斎の末寺となり、さらに神仏分離で三尺坊は山上から下ろされてしまった。現在の境内地では天狗や修験にかかわる信仰の遺跡はほとんど見ることができない。

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社殿側から鳥居を眺めると、眼下に遠州の山並みが広がり壮大な気持ちにさせてくれる。金色に塗られた鳥居も、あまりいやらしさを感じない。

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納経朱印を求めて社務所に入ると巨大な凧を発見。浜松祭りで揚げるものだという。楓の図柄は秋葉神社の神紋に由来する。天狗信仰の霊山には葉団扇紋が多いが、それが楓に変わったのだろうか。

いったん山を下りて元来た道を戻り、今度は国道362号線を走って秋葉神社下社を目指す。山上の上社と南東山麓の下社、この二つで秋葉総本宮秋葉神社となる。気田川に架かる橋を渡った場所に下社は建つ。

20070306152212.jpg祭神は火之迦具土大神。現地について少し驚いたのは、たいていの上下と分かれる神社は、不便な山上に建つ上社は小さく、里に近い山麓に建つ下社は大きな社殿となるのだが、ここは逆で上社の巨大さに対して、少し古びた社殿が、そして境内地もあまり広くなかった。こういう例は珍しい。


20070306152241.jpg

火の神だから、
火にまつわる奉納品が飾られている。
これは巨大なおき火すくいと火箸。

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かつて天狗の山であった名残か、
拝殿の梁には左右中心に天狗面が掛けられていた。

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秋葉神社納経朱印(上社・下社)

テーマ:神社めぐり - ジャンル:旅行

方広寺・奥山半僧坊(静岡県浜松市引佐町) 平成19年3月3日

 みうらじゅん氏は季刊誌『怪』で「テングーを探せ」と銘打って、各地の天関係の面や郷土玩具、祭りなどを紹介しているが、かくいう私も
学生時代、各地の天狗伝承を調べていたことがあった。なおテングーとは天狗とピングーの合体キャラクターだ。
 その関係というわけでもないが、今般の突撃巡礼隊では、今なお天狗信仰にかかわる寺社が数多く存在する遠江へ向かうことにした。

 東名高速三ヶ日ICを下りて浜名湖沿いに北上する。今年の異常なまでの暖冬だが、初夏さながらの陽気だ。道中、目にした連翹やミモザ・アカシアの黄色い花の鮮やかさに、思わず感嘆の声が出た。
 さて、まず初めの目的地は方広寺。しかし正式な寺号よりも「奥山半僧坊」と言った方が広く知られている。しかし「奥山」と言うぐらいだから、どれほど人跡未踏の地だろうかと想像したが、実際に付いてみればのどかな山村の風情だった。
 土産物屋が数軒並ぶ仲見世を抜けると総門、そして山門へといたる。
20070306151251.jpg 20070306151308.jpg
山号:深奥山
寺号:方広萬寿禅寺
宗派:臨済宗方広寺派(大本山)

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参道の両側には岩肌が露出し、周囲には新旧さまざまな羅漢像が、いたるところに祀られている.

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参道途中にある、「奥山大権現」の扁額が掲げられた鳥居。

20070306151419.jpg椎河竜王社。
毒虫に苦しむ竜女を開山の無文禅師が救ったので、彼の竜は恩に報いるためにこの地にとどまり、水を流しているという。山岳霊場では水にかかわる霊地が、必ずといっていいほど存在する。この竜神社も、奥山が禅宗化する以前の水神信仰の名残だろうか。

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七尊菩薩堂。
富士浅間・伊勢・春日・八幡・稲荷・梅宮・北野天神の七神を祀る鎮守社。


20070306151450.jpg本堂は珍しい二階建構造。本尊は宝冠釈迦如来。脇侍は文殊菩薩・普賢菩薩。宝冠釈迦如来は一見すると大日如来のようだが、毘盧遮那仏(法身)と釈迦如来(応身)が同体であるという『華厳経』の説に基づく尊像。

20070306151516.jpg

本堂裏庭の五百羅漢は近年のもの。


 さて、いよいよ今回の旅のテーマでもある、天狗信仰の現場へ。半僧坊を祀る半僧坊真殿は本堂から少し奥まった場所に建つ。半僧坊は開山の無文元選(後醍醐天皇皇子。諡号:聖鑑国師・円明大師)を守護したという半僧半俗の行者だという。
明治期に方広寺が火災に遭った時、不思議と真殿は被災しなかったことから一躍有名になり、火伏せのご利益が全国に喧伝された。なんだか昔話のような話だが、これがほんの120年ほど前の出来事だというのが面白い。

20070306151534.jpg

半僧坊真殿の外観。本堂堂内を拝観すると回廊を伝って、拝殿内陣で参拝ができる。祈祷用の『大般若経』などが置かれていた。

20070306151549.jpg20070306151603.jpg真殿の外観。繋虹梁(つなぎこうりょう)に相対して昇り龍、下り竜。肘木(ひじき)には珍しい麒麟が彫られている。


20070310151909.jpg
方広寺納経朱印

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Author:山カズ大王
裏日本観察学会会長
仏歴2518年(昭和50年)生誕

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