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妙法山(和歌山県那智勝浦町) 平成19年4月21日
熊野那智大社や青岸渡寺は、かなり観光化されているのはしかたないとしても、熊野が死者の山、祖霊の集う霊場であると認識したいのであれば、ぜひに那智山の奥之院といわれる妙法山に登るといいだろう。
那智大社・青岸渡寺の門前駐車場からスカイラインを10分ほど走るだけで浄域へと着く。

木々に包まれた境内は、至るところが苔むし、さらに小雨模様も手伝ってか、肌に霊気がまとわりつくような感覚がする。
山門は鳥居型で、左側に鐘楼堂がある。
山号:妙法山
寺号:阿弥陀寺
宗派:高野山真言宗

この鐘は「ひとつ鐘」と呼ばれ、死者の幽魂は、葬式のお供えに用いるご飯が炊きあがるまでに熊野に詣で、そしてここの鐘を突くという。鐘の表面には「南無阿弥陀仏 空海(花押)」と書かれてある。
伝承では弘法大師が高野山開基の前年の弘仁六年(815)、妙法山で修行し、極楽浄土の入り口として阿弥陀如来を祀ったという。
「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」と念仏を唱えつつ、鐘を突いた。
本堂。本尊は阿弥陀如来。
この日は21日、弘法大師の御影供だった。午前中は多くの参拝者が訪れていたのだろうか、堂内には座布団が並べられていた。
中に入ってお参りすると、先祖の回向供養の最中だった。

妙法山の名の由来は、大宝三年(703)に唐僧の蓮寂上人が、この山に法華経を納め、釈迦如来を祀ったことにあるという。
そこは現在、奥之院となっているが、昨年参詣した際は時間の関係で行けなかったので、今回は念願がかなった。本堂から奥之院へは葯800mの山道で、薄暗い木々に囲まれている。山道といっても緩やかな坂なのでそれほど苦しくはないが、とはいえどこまで続く道なのか分からないのは、なんとなく心細いものだ。

奥之院に近づくと、薄暗い木々の間から、パッと陽光が差してくる。さながら阿弥陀如来の来迎を思わせる。なるほど、極楽浄土を実体験させるかのようだ。

海抜749mの妙法山山頂に建つ、奥之院浄土堂。本尊は釈迦如来。
現在、法華経信仰というと日蓮教学が主流となったために、浄土信仰や修験道とは相容れないものかのように思われがちだが、日本では古くから法華経は滅罪経典として通仏教的に信仰された。
特に山岳信仰では盛んに写経・埋経された。そして法華経の持つ滅罪の力と、阿弥陀如来の本願力よって極楽往生を遂げようとした。この山は浄土信仰、山岳信仰が融合された、原初の日本における法華経信仰が残る霊場ともいえよう。

応照上人の火生三昧跡。
法華経の「薬王菩薩本事品」にある薬王菩薩に倣い、一切衆生の罪を背負って自らを焼いた場所という。これも渡海同様に自らの肉体を布施する行為だが、とても現代人の常識では考えられないことだろう。
納骨髪堂。
この地方では、遺骨・遺髪の一部を、極楽往生を願い妙法山に納めるという。同様の例は高野山や伊勢の朝熊山などでもみられる。
妙法山の御詠歌
熊野路をものうき旅と思うなよ
死出の山路で思ひしらせん
ここは死者の集う地であると実感できる。

弘法大師堂は、手前が参籠堂で奥が大師堂と、2つのお堂がつながった構造になっている。

妙法山の展望台から那智の海を眺める。

阿弥陀寺納経朱印
那智大社・青岸渡寺の門前駐車場からスカイラインを10分ほど走るだけで浄域へと着く。

木々に包まれた境内は、至るところが苔むし、さらに小雨模様も手伝ってか、肌に霊気がまとわりつくような感覚がする。
山門は鳥居型で、左側に鐘楼堂がある。
山号:妙法山
寺号:阿弥陀寺
宗派:高野山真言宗

この鐘は「ひとつ鐘」と呼ばれ、死者の幽魂は、葬式のお供えに用いるご飯が炊きあがるまでに熊野に詣で、そしてここの鐘を突くという。鐘の表面には「南無阿弥陀仏 空海(花押)」と書かれてある。
伝承では弘法大師が高野山開基の前年の弘仁六年(815)、妙法山で修行し、極楽浄土の入り口として阿弥陀如来を祀ったという。
「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」と念仏を唱えつつ、鐘を突いた。
本堂。本尊は阿弥陀如来。この日は21日、弘法大師の御影供だった。午前中は多くの参拝者が訪れていたのだろうか、堂内には座布団が並べられていた。
中に入ってお参りすると、先祖の回向供養の最中だった。

妙法山の名の由来は、大宝三年(703)に唐僧の蓮寂上人が、この山に法華経を納め、釈迦如来を祀ったことにあるという。
そこは現在、奥之院となっているが、昨年参詣した際は時間の関係で行けなかったので、今回は念願がかなった。本堂から奥之院へは葯800mの山道で、薄暗い木々に囲まれている。山道といっても緩やかな坂なのでそれほど苦しくはないが、とはいえどこまで続く道なのか分からないのは、なんとなく心細いものだ。

奥之院に近づくと、薄暗い木々の間から、パッと陽光が差してくる。さながら阿弥陀如来の来迎を思わせる。なるほど、極楽浄土を実体験させるかのようだ。

海抜749mの妙法山山頂に建つ、奥之院浄土堂。本尊は釈迦如来。
現在、法華経信仰というと日蓮教学が主流となったために、浄土信仰や修験道とは相容れないものかのように思われがちだが、日本では古くから法華経は滅罪経典として通仏教的に信仰された。
特に山岳信仰では盛んに写経・埋経された。そして法華経の持つ滅罪の力と、阿弥陀如来の本願力よって極楽往生を遂げようとした。この山は浄土信仰、山岳信仰が融合された、原初の日本における法華経信仰が残る霊場ともいえよう。

応照上人の火生三昧跡。
法華経の「薬王菩薩本事品」にある薬王菩薩に倣い、一切衆生の罪を背負って自らを焼いた場所という。これも渡海同様に自らの肉体を布施する行為だが、とても現代人の常識では考えられないことだろう。
納骨髪堂。この地方では、遺骨・遺髪の一部を、極楽往生を願い妙法山に納めるという。同様の例は高野山や伊勢の朝熊山などでもみられる。
妙法山の御詠歌
熊野路をものうき旅と思うなよ
死出の山路で思ひしらせん
ここは死者の集う地であると実感できる。

弘法大師堂は、手前が参籠堂で奥が大師堂と、2つのお堂がつながった構造になっている。

妙法山の展望台から那智の海を眺める。

阿弥陀寺納経朱印
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